ビターズとは薬草やハーブで風味をつけた蒸留酒のことです。使用される植物や製法は多種多様で、それぞれ全く異なりますが、アルコール度数は15％以上でなくてはなりません。

イタリアの食文化やワイン文化において、アマ―ロは北から南まで広く普及しており、食事の最後に飲むディジェスティフとされています。

古代ギリシャ人やローマ人がワインに含まれる植物を治療に使用していたという証拠が存在しますが、現代のビターズの起源は1300年代に遡ります。

カタルーニャの医師アルナルド・ダ・ヴィラノヴァは、聖年祭が初めて開催された際、ローマ教皇ボニファティウス8世の腎臓結石をハーブの煎じ薬で治療したと言われています。 ハーブと根を調合したそれが、歴史上初の薬用酒「ビターズ」だと考えられています。

このレシピは、ヴィラノヴァ自身によって薬学研究書『De Aquis Medicinalibus』にも記されました。

このニュースは瞬く間に広まり、すぐに修道院や大修道院も同様に治療目的で新しいレシピの開発に大きく貢献しました。